はじめに
ターボ圧縮機の高性能化・高回転化が進む中、それを支える周辺技術の重要性も増しています。弊社では、ターボ圧縮機に最適な高速モータや非接触で支持する磁気軸受を設計・製造しています。本ページでは、圧縮機の構造や課題、それに対応する当社のサービスをご紹介します。

ターボ圧縮機とは?
ターボ圧縮機(Turbo Compressor)は、羽根車(インペラ)の高速回転によりガス(主に空気や冷媒)を連続的に圧縮する動力式圧縮機の一種で、大きく分けて次の2種類があります 。・遠心式(Centrifugal Compressor)回転する羽根車によりガスを外周へ押し出し、圧力を上げる。段重ねで高圧化も可能。
・軸流式(Axial Compressor)羽根車と固定翼の連続配置でガスを直線的に圧縮。大風量・高効率。主に大型装置に使用。
主な特徴
〇連続運転が可能 : 大量の空気やガスを安定供給
〇高回転・高効率 : 10,000~数万rpmにも対応
〇オイルフリー化が可能 : 磁気軸受やエアベアリングを用いた無潤滑設計に対応可能
〇コンパクト・軽量 : 従来のレシプロ式圧縮機よりも小型で静音性に優れる
主な用途
ターボ圧縮機は、高性能・高信頼性が求められる分野で多く使用されています。
〇産業分野 • 空気分離装置(酸素/窒素の製造) • 石油・化学プラント • 発電所のガスタービン補機 • 食品・製薬のクリーンエア供給
〇空調・冷却分野 • ターボ冷凍機(ビルや工場の大型空調) • ヒートポンプシステム • 高効率な空気圧縮による冷却装置
〇モビリティ/エネルギー • 航空機エンジン(軸流圧縮機) • 燃料電池車の空気供給(エアコンプレッサ) • EV・HV向けのヒートマネジメント装置
〇研究・試験用途 • 風洞試験設備 • 大学や研究機関での実験装置 • 自動車部品の高回転試験ベッド
今後の動向
近年は以下のようなニーズが高まっており、それに応じた周辺技術(高速モータ、磁気軸受など)が注目されています。
〇高速化・高効率化(省エネ要求)
〇小型・軽量化(装置設計の自由度向上)
〇無潤滑(メンテナンスフリー・環境対応)
〇遠隔監視/IoT化
課題
〇高速回転時の振動/摩耗
〇潤滑油不要化の要求
〇熱の発生と冷却設計
〇メンテナンス性
このような背景から、ターボ圧縮機に対応できる高性能なモータや軸受のニーズは年々高まっています。
当社の技術
弊社は、ターボ圧縮機に最適な磁気軸受と高速モータを開発・製造しています。🔹 磁気軸受
シャフトを磁力で浮かせて支える軸受です。
接触がないため、摩耗なし・潤滑油不要・メンテナンスフリー。
状態監視もでき、異常検知がしやすいのが特徴です。
🔹 高速モータとは
高回転(数万rpm)が可能なモータです。
小型・高効率で、ターボ圧縮機に直接接続可能。
磁気軸受との組み合わせで、完全オイルフリー化が実現できます。
✅ ターボ圧縮機への導入メリット
オイルレス → メンテ不要、環境対応
コンパクト → 設置スペース削減
高効率 → 電力コスト削減
状態監視 → 故障予防、保守性向上